誰に合カギを渡そうか悩んでいます

長野の片田舎から出てきた素朴な女の子、というのが周囲の大方の見方だと思う。私は今年の春、上京ならぬ上浜(住所が横浜なので)した。初めてこちらに出てきたときは右も左もわからない状況で、今思えばよくもまあ悪質な勧誘や宗教なんかに引っかからなかったな、と思う。最初は校舎から校舎への移動も一人ぼっちですることが多かったけれど、こんな私にも友達ができ、オシャレも勉強し、それなりに学生生活を楽しめるようになった。

私と同じく上浜したサークルの友人は単身者用のマンションに住んでいるのだが、先日サークルの飲み会で遅くなった日、カギを失くしてしまい、近くに住む彼氏に預けておいた合いカギで無事に家に入ることができた、という話を聞いた。わたしはそれを聞いて、急に不安になってしまった。私のアパートでも管理会社から合いカギを1本もらっているけれど、ずっとクローゼットの引き出しにしまったまま誰にも預けていない。もし外出中にカギを失くしてしまっても管理会社に連絡すればなんとかなるかもしれないけれど、彼女のように夜間や管理会社の休日に失くしてしまったら、どうにもならない。

かと言って。私には付き合っている人もいないし、友人はできたけれど、まだ合いカギを預けるほど信頼できる仲でもない。信頼できるということなら両親に預けるのが一番だけど、何かあったときに長野まで行くわけにもいかないだろう。それなら夜が明けるまで漫画喫茶で時間をつぶして管理会社に連絡した方がまだ早い。

そういうわけで、うちの合いカギは今もクローゼットにしまったままだ。本当に信頼できる友人、もしくは彼氏ができるまでは、夜道を歩くときも赤ちゃんを抱っこするかのようにカバンを守っているし、トイレでもずっとカバンを抱えたまま用を足すつもりでいる。